断崖絶壁の荒々しい光景が印象的な御神崎
御神崎は、石垣島を代表する川平湾から、レンタカーでおよそ20分の場所にあります。
石垣島の最西端にある岬ですが、川平湾の穏やかな景色から一変し、断崖絶壁の荒々しい風景が広がる場所です。
川平群星御嶽(ムリブシウタキ)という祈祷所であり、神様が舞い降りる聖地として有名です。
岬の足元は断崖絶壁です。
強風にあおられながら下を見ると荒々しい波が断崖に打ち寄せ、高所恐怖症の方なら足がすくむかもしれません。
しかし、春先になるとテッポウユリやヒルサザキツキミソウの花々が咲き乱れ、白とピンクの絨毯を敷き詰めたような景色が広がる美しい岬です。
また、夕日が美しいビュースポットとしても有名で、夕方になると夕焼けを眺めるために多くの人々が訪れる場所でもあります。
岬から眺める海は真っ青で、どこまでも広がる雄大な絶景です。
夕暮れ時だけでなく、日中に訪れても素晴らしい海の景色と荒々しい断崖のコントラストが堪能できるでしょう。
また、「御神崎の灯台下」と呼ばれる沖合の海は、珊瑚礁が群生するダイビングスポットとしても人気があります。
御神崎は神の息吹が感じられるパワースポット
実際に御神崎に訪れてみましたが、神が降臨する岬であることが納得できる、美しい景色です。
白いビーチが広がるのんびりした光景とは異なり、凜とした空気が漂う厳しさが感じられます。
強い潮風が吹き渡り、鋭く切り立つ崖、荒々しい潮騒は神様の息吹のようです。
自然は雄大で美しいだけでなく、恐さを秘めていることが実感できる場所です。
御神崎に沈む夕日も神々しく、神が舞い降りる聖地に相応しい光景でした。
御神崎はすばらしいビュースポットですが、海難事故で亡くなった人々を慰霊するための観音菩薩像と慰霊碑が建てられています。
古くから、この付近の海は航海の難所として知られていたそうです。
このため、御神崎では神女(ツカサ)たちが回路の安全を祈願する聖地でもありました。
そして、悲しい姉と弟の伝説にまつわる「姉の頭石」という奇岩を見ることもできます。
姉の頭石の伝説は、大酒飲みの弟と、優しい姉の物語です。
姉がお酒を飲んで働かない弟をいさめたところ、逆ギレした弟が姉の首を鉈で切り離してしまいます。
姉の首は、弟の首に飛びついてかみ殺した後、御願崎の尖端の岩まで飛んでいき、その岩の上にかみついて岩となったという伝説です。
それが、御神崎にある「姉の頭石」です。
この姉の頭石は、どんな強い台風でもふき飛ばされないと言い伝えられています。
大きな岩に丸い小さな石が乗っている姿は、鷲がうずくまっているようにも見えます。
神が舞い降り、伝説が残る土地。
神秘的な光景が印象的な御神崎は、石垣島のイチオシの観光スポットです。