1. >
  2. >
  3. 宮古島の新種ゴキブリが捕獲・売買禁止に

宮古島の新種ゴキブリが捕獲・売買禁止に

沖縄のゴキブリはちょっと違う?沖縄のゴキブリ事情

北海道はゴキブリがいないといわれていましたが、極寒ところにはいなくてもやはりどこにでもいるのがゴキブリで、北海道にもしっかり生息しています。
本州にも黒光りするゴキブリを見ることがありますが、沖縄のゴキブリは大きなものが多く、沖縄でよく見かけるゴキブリ「ワモンゴキブリ」は4㎝以上ある大物です。

本州でよく見るゴキブリはクロゴキブリと呼ばれる種類で大きくても3㎝位でしょう。
このゴキブリは寒さに強いので北海道でも見られる種類です。
ワモンゴキブリは寒さに弱く20℃以下以下になると動けなくなるらしく、沖縄など暖かい地域にしか生息できません。

大きなゴキブリが生息している沖縄ですが、実は沖縄や宮古島に生息する新種のベニエリルリゴキブリなどゴキブリ2種と、こちらも新種のリュウジンオオムカデが絶滅するかもしれないといわれています。

新種のゴキブリは捕獲も販売も禁止!

ベニエリルリゴキブリやリュウジンオオムカデは種の保存法である野生動植物の種の保存に関する法律により緊急指定種に指定されました。
この法律によって捕獲することも殺傷することも、また販売することもできません。
ゴキブリを殺傷するのはわかるけど、捕獲とか販売って・・・と思うかもしれませんが、ゴキブリを収集している人もいますので、そういった採取者に狙われる可能性も出てきます。

今回種の保存法に指定されたのはリュウジンオオムカデのほか、与那国島にのみ生息するウスオビルリゴキブリと宮古島にのみ生息するベニエリルリゴキブリです。
いずれもまだ新種として発表されたばかりですが、宮古島、与那国島それぞれのみに生息する種であることから、採取者に狙われやすいため緊急的にこの措置を行ったと発表されています。(令和3年7月1日から令和6年6月30日までの3年間)

ベニエリルリゴキブリはゴキブリと思えないくらい美しい?

与那国島のみに分布するウスオビルリゴキブリもおなかの方が紫色で背中にうっすらと黄赤色の帯状の模様があり、ぱっと見て昆虫?と思ってしまいます。
同じルリゴキブリの一種で宮古島のみに分布するベニエリルリゴキブリは、背中側にオレンジの帯状の模様がありゴキブリながら美しい模様です。

全長が1.3㎝程度でとても小さく、モスグリーンのようなカラーからオレンジ、そしてお尻に向けて黒い模様が何とも言えずきれいです。
法律で守ることになったということは、国もこのゴキブリが貴重だと認識したのでしょう。

美しいゴキブリはネットオークションでも売買されている

ゴキブリといえど美しい模様を持つベニエリルリゴキブリのように、美しいといわれるゴキブリがネットオークションで売買されています。
石垣島や西表島に分布するメタリック系(オス)のゴキブリや、中南米にいるグリーンバナナローチなどが有名です。

中でも歩く宝石ともいわれているオーストラリアのキンイロゴウシュウゴキブリは黄色と水色の体でオレンジ色の触角をもち、ゴキブリ収集マニアの皆さんにとってあこがれの存在です。
ベニエリルリゴキブリのように美しいゴキブリはネットオークション等で高値になることもあるため、古くからその地域にのみ生息している生き物として大切にしなければなりません。