豊かな自然に囲まれた「大島」

宮崎県日南市の日向灘に浮かぶのが、「大島」です。
その名の通り日南エリアでは最も大きな島ですが、それほど広いわけではありません。
南北に伸びた細長い形をしており、島めぐりが楽しめる遊歩道が整備されています。
遊歩道は全長約5キロメートルと、ウォーキングにぴったりの距離となっています。
のんびりと歩きながら、南国の豊かな自然とふれ合うことができます。

手つかずのままの自然が残る素朴な景観が、大島の最大の魅力です。
また、釣りの名所としても知られており、マリンレジャーだけでなく釣りを目的に訪れる人も少なくありません。

大島へのアクセスは、日南市の目井津港から市営客船「あけぼの3」に乗船します。
島内は竹之尻港と小浜港の2つの港があり、目井津港出航後は大島西南部の「竹之尻港」を経由し、北西部にある同島の主要港「小浜港」に到着します。
目的地に合わせた港で下船しましょう。

南国の絶景が楽しめるおすすめスポット

大島は見所がたくさんありますが、宿泊時にお世話になるのが「大島アドベンチャー・キャビン＆コテージ」です。
「竹之尻港」からは歩いて約35分、「小浜港」からは約45分の、島の真ん中に位置する市営の宿泊施設です。
6人用のコテージはキッチン、バス、トイレ、エアコンが完備されており、ここを拠点に観光や釣り、マリンスポーツなどが楽しめます。
また、38名まで利用できる団体用キャビンも用意されています。

大島散策で立ち寄りたいおすすめの観光スポットでは、「鞍埼灯台」があります。
竹之尻港から歩いて約35分、大島の最南端に位置する灯台です。
真っ青な海に臨む真っ白の灯台は、まぶしいほどの美しさです。

鞍埼灯台は明治17年に作られ、長い年月航海の安全を守ってきました。
日本では初めての“無筋コンクリート造”で建造されており、珍しい建築様式という点でも貴重です。
また、灯台へと続く遊歩道は「トロピカル・プロムナード」と名付けられており、南国ムードたっぷりの亜熱帯性植物が群生しています。

自然の偉大さが実感できる「アコウの大木」も見逃せません。
小浜港から歩いて15分ほどの個人の敷地内にある樹齢120年の大木で、幹回りが約3メートルもある巨木は県の指定文化財にも指定されています。
ただし、私有地にあるので敷地内に入らないように注意しましょう。

「魚見展望台」も絶景スポットとして人気です。
竹之尻港から歩いて約35分、島の東側の海岸にある展望台は海が一望できる位置に立てられます。
ここからの眺めは壮大で、絶好のビューポイントとなっています。

大島の海岸は奇岩も多く、その代表といえるのが「インディアンロック」です。
小浜港から海岸遊歩道を歩いて20分の絶壁に、インデアンの横顔のような岩がそびえています。
潮騒が鳴り響き、南国の植物が群生し、野鳥などさまざまな生物が棲息する自然豊かな大島は、人生で一度は訪れたい離島です。