石垣島の御嶽連なる場所にある崎原公園(さきばるこうえん)
石垣島は観光地としても知られていますし、豊かな自然と八重山の歴史深き島です。
大浜地区にある崎原公園は新石垣島空港と石垣市街地の中間位にある公園で、近くには御嶽がたくさんあります。
御嶽「うたき」は沖縄、琉球神道で祭祀など行う場所で、地元では腰当森「くさてぃむい」や「拝み山」とも呼ばれている場所です。
石垣島など八重山地方では、御嶽のことを「おん」と呼び、神様がいる場所、来訪する場所、祖先を祀る場所など、神聖な場所とされています。
大浜公民館を右に曲がると御嶽が連なっていますが、その向かいにある大浜小学校を抜けると崎原公園が見えてきます。
崎原公園の先には大浜海岸が広がり、潮の香がただよう公園です。
御嶽が多数連なっている
大浜地区で一番大きな御嶽が崎原御嶽で、昔は移転され別のエリアにありましたが、現在は元の位置に戻されています。
崎原御嶽は最も海に近く、八重山諸島で唯一、鉄器伝来伝説を持っている御嶽です。
崎原御嶽の先、海岸側から数えて次にあるのが火の神御嶽(ピィナカンオン)で、台所に祀る火の神様です。
そのほか、大石御嶽、黒石御嶽、潤水御嶽、大城御嶽・・・と、崎原公園には崎原御嶽から海岸沿いに御嶽が連なっています。
崎原公園の津波大石は圧巻の迫力
崎原公園には津波大石と呼ばれる巨石があります。
直径は12.8m、高さは6m近く、短径でも10.4mという非常に大きな巨石です。
この石の名前が付けられた当時、1771年に起きた明和大津波によって運ばれたものだと思われていましたが、石についていたサンゴを調べてみたところ、約2000年も昔に起きた先島津波によって打ち上げられたものだとわかりました。
明和大津波以前にもこの地に大津波が襲った証拠であり、教訓としても大きな意味を持つ巨石です。
このほかにも石垣島には津波や大波などで移動したとみられる石垣島東海岸の津波石群として大浜の「高こせる石」、桃里の「あまたりや潮荒」、平久保の「安良大」、伊原間の「バリ石」と、5つの巨石が国の天然記念物となっています。
芝生が広がる公園には休憩所やトイレも
崎原公園は芝生が広がる美しい公園となっていて、公園のところどころに石垣が積まれており、沖縄らしい風景を見せてくれます。
トイレはバリアフリー設備があり、スロープとなっているので車いすでも利用できますし、車いす専用トイレがあり安心です。
屋根付き休憩場は周囲に遮るものがないので涼しく過ごせそうです。
近くの小学校との間に道があり、そこを歩けば2分程度で海岸に到着しますので、のんびり石垣島の自然を堪能することができます。
石垣島の歴史と自然を堪能したい方におすすめのエリアです。